TikTok開始わずか2年7カ月で1千万人フォロワーを達成した景井ひなさん。今、若者から圧倒的な支持を受ける23歳の素顔とは。AERA2022年12月5日号の記事を紹介する。

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──TikTok国内女性ナンバーワンフォロワー数を誇る景井ひな。今年は映画「TANG タング」やドラマ「チェイサーゲーム」など話題作に続々と出演し、俳優としての一歩も踏み出した。TikTokを始めたのは専門学校時代だという。

景井ひな(以下、景井):周りの友達が全員やってたので「じゃあちょっと私もやってみようかな」くらいの軽い気持ちでした。元々は流行(はや)りとかにすごい疎いほうで、機械も苦手。よく「1千万フォロワーってどんな感じですか?」って聞かれたりするんですけど、私は何も変わってなくて。

 ただ「影響を与えてるんだな」と感じることは常にあります。例えば、コロナ禍ではTikTokでも誹謗中傷的なコメントがすごく増えたんです。その時に私が「そういうコメントはやめよう」って投稿したことで、一時的ではありましたが、TikTok内では誹謗中傷コメントが減ったんです。

■あくなき好奇心で挑む

──もしかしたらその発信で、自分自身に火の粉が飛んでくるかもしれない。だが、誰かをひどい言葉から救うため、そして、TikTokという楽しい空間を守るためにあえて踏み込んだ。

景井:TikTokはその人の素が見えるところが魅力。議論も多く見られるツイッターともキラキラした画像が多いインスタとも違う。本当に誰でも気軽に投稿できるからこそ、親近感がわく。おすすめで流れてきたのが隣のクラスの女の子だったとか、そういうのが結構当たり前にあるんです。

 私は、海外の方にもたくさんフォローしていただいているので、言語が通じなくても表情やリアクションで伝わるようにしたいなと思って動画を作っています。あとは通行人の方の顔が映らないようにとか、最低限のマナーは気をつけています。簡単に投稿できる分、無意識にやっちゃう人も多くて。そこはお手本でありたいです。

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