AERA 2022年10月24日号より
AERA 2022年10月24日号より

 コロナ禍で大きな打撃を受けた航空・旅行業界。ここ2年、縮小・中止していた採用に復活の動きがあるようだ。AERA 2022年10月24日号の記事を紹介する。

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 航空会社への就職希望者はコロナ禍の影響を受けた。

 東海大学は航空操縦学専攻から毎年およそ30人以上のパイロットを送り出してきた。だが、コロナ禍の2年間は飛行訓練のための渡米に制限を受けたことにより、パイロットになった人数は減少した。同大のキャリア教育を担当する成川忠之教授は言う。

「現在、飛行訓練はコロナ禍前の水準に戻りつつあり、今後はパイロットの輩出人数も回復することが期待できます」

 コロナ禍の影響で、21年3月卒、22年3月卒は、航空・旅行業界の採用が縮小・中止されていたが、23年3月卒からは復活しつつある。

 法政大学はCA志望者が多い。同大キャリアセンター次長の内田貴之さんは言う。

「コロナ禍前の20年3月卒は日本航空に25人が内定していましたが、ここ2年はCA採用を見送った企業が多く、志望業界を変更せざるを得ない学生がおりました。他の業界を目指すにあたっては、自分がしたかったことを深掘りしながら、前向きに行動できるよう支援してきました。卒業後、他の企業に就職してから、再開したCAの新卒採用に合格したとの報告もありました」

 企業の新卒採用はコロナ禍以前の状況に戻りつつある。大学の様々なサポートのもと、就活の新たな形が始まっている。(編集部・井上有紀子)

AERA 2022年10月24日号より抜粋