朝日新聞東京本社で開かれた「〈Mリーグ〉夏休み小学生麻雀大会」。「ポン」「リーチ!」など、子どもの元気な声が響いた
朝日新聞東京本社で開かれた「〈Mリーグ〉夏休み小学生麻雀大会」。「ポン」「リーチ!」など、子どもの元気な声が響いた

■子ども教室に長蛇の列

 将来に向けて関係者が意識するのが、子どもへの普及だ。Mリーグは8月23日、小学生の麻雀大会を初めて開き、1年生から6年生の20人が腕を競った。優勝した千葉県の高田壮祐さん(小5)は「高い手を狙ってあがれると楽しい。将来はMリーガーになりたい」と笑顔を見せた。大会を見守ったMリーガーらは「現代的な戦術を使いこなしている子が多い」「レベルの高さに驚いた」と振り返る。

 麻雀は子どもの習い事としても注目されており、全国12校で開かれている「ニューロン子供麻雀教室」の会員は、3歳から高校生まであわせて1600人を超える。代表理事の池谷雄一さんは「放送対局で興味を持ち、スマホのアプリや家族麻雀で少し遊んでみた後、『きちんと教わりたい』と来られる親子が多い」という。

 9月4日、東京・大井町の教室を訪ねてみると、午前10時半の開講前から長蛇の列ができていた。ドアが開くとすぐ、12卓ある部屋が満員に。入りきれない子が、近くの別の教室に案内されるほど盛況だった。

 小6の長男と小2の長女と一緒に来ていた東京都の野村紘子さんは、「うまくいかない時も多いゲームなので、忍耐力や集中力もつきそう」と精神面の成長も楽しみにしている。

 Mリーグは麻雀を「高度な頭脳スポーツ」と位置づけ、将来の「オリンピックの正式種目化」を掲げる。Mリーグ機構の畑敦之事務局長は「国際的なルールの統一など課題は多く、ハードルは極めて高いが、まずは多くの方に『誰もが正々堂々、真剣勝負を楽しめる明るい競技』というイメージを持っていただけることが大切。小学生大会もその一環だ」と話す。

 同じ頭脳スポーツでは、囲碁やチェスが、既にアジア競技大会で採用されている。いつか、卓上で鮮やかな手を決めた選手の胸に、五輪の金メダルが輝く日が来るかもしれない。(朝日新聞教育総合本部・藤田明人)

AERA 2022年10月3日号