大阪府内の自宅で取材に応じた山上容疑者の伯父。実弟が亡くなって以降の資金援助はすべて記録しており、総額は2千万円を超える(photo 編集部・古田真梨子 ※写真の一部を加工)
大阪府内の自宅で取材に応じた山上容疑者の伯父。実弟が亡くなって以降の資金援助はすべて記録しており、総額は2千万円を超える(photo 編集部・古田真梨子 ※写真の一部を加工)

 だから、検察の調べに「教団に申し訳ない」と繰り返しているのだろう。伯父は、

「脱会するとか、洗脳が解けるなんていうレベルではないですし、あの年になって、信じているものを奪うのはかわいそうだとも思っています」

 母親は現在、伯父の家を出て教団関係者の用意した場所で生活しているとみられる。教団に心の平穏を求め続ける先に、いったいなにがあるのだろうか。

(編集部・古田真梨子)

AERA 2022年9月26日号より抜粋

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古田真梨子

古田真梨子

AERA記者。朝日新聞社入社後、福島→横浜→東京社会部→週刊朝日編集部を経て現職。 途中、休職して南インド・ベンガル―ルに渡り、家族とともに3年半を過ごしました。 京都出身。中高保健体育教員免許。2児の子育て中。

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