アカウントマネージャー、ラ・プルミエールセールス担当・柴崎雄一(しばさき・ゆういち)/1967年生まれ、埼玉県出身。92年入社以来、成田空港旅客サービス業務に携わり、2006年から東京支店発券カウンター業務。13年から東日本営業部に移り、ハイエンドマーケットの顧客営業担当(photo 写真映像部・松永卓也)
アカウントマネージャー、ラ・プルミエールセールス担当・柴崎雄一(しばさき・ゆういち)/1967年生まれ、埼玉県出身。92年入社以来、成田空港旅客サービス業務に携わり、2006年から東京支店発券カウンター業務。13年から東日本営業部に移り、ハイエンドマーケットの顧客営業担当(photo 写真映像部・松永卓也)

 全国各地のそれぞれの職場にいる、優れた技能やノウハウを持つ人が登場する連載「職場の神様」。様々な分野で活躍する人たちの神業と仕事の極意を紹介する。AERA 2022年9月19日号には、エールフランス航空/KLM オランダ航空アカウントマネージャーでラ・プルミエールセールス担当の柴崎雄一さんが登場した。

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 エールフランスKLMで世界でたった13人しかいない、ファーストクラスの顧客対応をする「ラ・プルミエールセールス」担当を務める。

 各国の各支店のスタッフの中から、そのマーケットを熟知した1人が選ばれる、言わば「会社の顔」だ。

 1992年、グローバルビジネスの世界に憧れ、エールフランス航空日本支社に入社した。

「直後のパリ研修でフランス人スタッフに初めて接して驚きました。制服の着こなしや髪形も個性的。いい意味での『個人主義』というものを学びました」

 日本の航空会社のような一糸乱れぬ雰囲気とは異なり、自由に自分の個性を表現するように、と言われた。苦労してフランス語を身につけ、帰国後は成田空港での旅客サービス業務に就いた。毎日、乗客の搭乗や迎えの対応に当たった。

「お客様の様々なご要望にこたえ、予期せぬトラブルにも対応しつつも、とにかく、時間通りに飛行機を出すことが使命です」

 そこではチーム全員で協力して働くことに、大きなやりがいを感じた。

「やっぱり、僕は『チームで働く』ことが、好きなんですよね」

 だが、40歳を過ぎ、営業職への異動を希望した。

「KLMオランダ航空との経営統合のタイミングでした。ヨーロッパ方面の営業をする上で、広がりを感じたのが希望した理由です」

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