政策面においても、教団は自民党と主張の方向性は同じでしたが、実際の政策立案のブレーンであったわけではありません。福田達夫前総務会長が『何が問題か、僕はよく分からない』と発言し、批判にさらされましたが、その認識は間違いではないと思います。

 今年7月の参院選で初当選した生稲晃子議員が公示前の6月、萩生田光一・現政調会長に連れられて教団の関連施設を訪問しています。これは『おニャン子世代』のおじさん教会員を喜ばせるために連れていっただけだと思いますよ。そこで票を伸ばそうという考えも少なからずあったとは思いますけど、萩生田さんの単純なサービス精神だったと思います。

 生稲議員は『演説を聞いていた人から、仲間が集まっているので話を聞かせてもらいたい』と依頼されたと言っていますが、そんなわけはありません。

 毎年、政治資金収支報告書をチェックしてきました。教団と金銭授受のある議員の多くが数万円のやり取りしか見えてこない。一方で教団の内部文書によると、07年、国会議員に対応する予算として毎月500万円を計上し、『足りなかった』と総括。その後、増額されているとみられます。お金のやり取りがあることで、政権に圧力をかけている面はあるでしょう。09年の霊感商法摘発の際にも、教団本部には強制捜査が入りませんでした」

(構成/編集部・古田真梨子)

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