校内のチャペルで、賛美歌を歌って朝の礼拝を行う浦和ルーテル学院中学の生徒たち=さいたま市緑区、2019年
校内のチャペルで、賛美歌を歌って朝の礼拝を行う浦和ルーテル学院中学の生徒たち=さいたま市緑区、2019年

 中高一貫校の生き残りをかけた学校改革が相次いでいる。ブランド力を持つ有名大学に推薦で進学できる系列化もその一つだ。系列化を推し進める背景には高大連携がある。AERA 2022年7月18-25日合併号の記事を紹介する。

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 リニューアルのひとつの方法が大学の系列化だ。ブランド力を持つ大学に推薦で進学できるメリットは大きく、19年に系列化した青山学院大学系属浦和ルーテル学院は、志願者を前年の約3倍に伸ばした。大学でも、先々の少子化を見据えて高大連携を進めている。

 注目は26年度に明治大学の系列校となり、明治大学付属世田谷と改名する日本学園だ。男子校から共学になる。明治大学との地の利が良く、最寄り駅の明大前にある和泉キャンパスへは徒歩10分ほど。駿河台、生田、中野の各キャンパスの最寄り駅にも電車で30分以内に行くことができる。

 同校は1885年に創設した東京英語学校が前身と、長い歴史を持つ。教育方針に「天才を創るよりも各人の天分を活かす」を掲げており、個性を尊重する学校方針が明治大学の「個」を強くする教育理念にも通じている。「創発学」という探究型のプログラムがあり、中3時に「15年後の自分」をテーマに研究論文を執筆している。

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