「動脈硬化」に関する数値変化に要注意 健診の先延ばしで自覚症状なく重症化も

ヘルス

2022/06/24 08:00

※写真はイメージ(gettyimages)
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「少しやせてから」と健診を先延ばしにする──。心当たりのあるあなたへ、健診結果でチェックすべきポイントを教えます。AERA 2022年6月27日号の記事から紹介する。

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 都内に住む会社員の男性(50)は今年4月、13年ぶりに健康診断を受けた。勤務先では半日がかりの丁寧な健診が毎年用意されているが、「もう少しやせてからにしよう」と先延ばしにしてきたのだ。

 しかし50歳を迎え、妻にも怒られて受診すると、結果はさんざんだった。肥満、内臓脂肪の蓄積に加え、血圧、尿酸、コレステロール、肝機能の数値が高く、肺、心電図にも異常が見つかった。

「動脈硬化が結構進んでいると言われました。もう少し早く受けていれば……」

 動脈硬化が引き起こす心筋梗塞、脳梗塞などの循環器系疾患は、日本人の死因でがんに次いで2番目に多い。自治体や事業所で行われる通常の健康診断では、この動脈硬化が主なターゲットになっている。関連する項目は、血圧、コレステロール、中性脂肪、空腹時血糖などだ。

 動脈硬化とは、動脈の壁にコレステロールがたまって血管が狭くなり、血流が悪くなった状態をいう。血管の壁が厚く硬くなって弾力性も失われる。

 どんな仕組みでなるかというと、血液中にコレステロールと中性脂肪が増えると、酸化コレステロールが形成され、血管の壁に入り込む。血糖値が高いとそれが助長される。また高血圧だと高い圧力で血管にコレステロールを押し付けるので、ますますたまりやすくなる。

体では自覚できない

「洗面所の排水管に例えると、水は一応流れている。でも時間がたつにつれ、流れが悪くなってきますよね。それでパイプクリーナーのような洗浄剤を使うわけですが、そのタイミングが体では自覚できない。血液検査で測らないとわからないんです」

 東京慈恵会医科大学医学部の和田高士客員教授はそう語る。

「関節痛のように自分でわかるものは自分で医療機関に行ってもらえばいい。症状が出にくいが、放置しておくと脳梗塞など重大な病気につながるものだからこそ、健診の対象になるんです」(和田教授)

 血圧やコレステロールの異常で自覚症状が出るのは、病気が末期的な状態になってから。例えば、脳梗塞は脳のどこの血管が詰まったかによって、話せなくなったり、手足が動かなくなったりする。場合によっては昏睡状態になって死に至る。心筋梗塞は心臓の働きが悪くなったり、不整脈が出やすくなったりして、死に至ることもある。

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