堀江バターサンド TABLES/大阪・南堀江の旗艦店の名から取った分厚いバターサンド。イチゴミルクなどの限定品もある。冷凍のお取り寄せは、イチゴミルク8個入りが3200円、塩あんバター3個入りが1千円など(撮影/写真映像部・高野楓菜)
堀江バターサンド TABLES/大阪・南堀江の旗艦店の名から取った分厚いバターサンド。イチゴミルクなどの限定品もある。冷凍のお取り寄せは、イチゴミルク8個入りが3200円、塩あんバター3個入りが1千円など(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 バター好きの夢といえば、冷えたバターの1本バー丸かじり。グニュッとした歯触りのあと口いっぱいに広がる桃源郷を彷彿とさせる魅惑のバタースイーツが、あなたを誘う。AERA 2022年5月30日号より紹介する。

【写真】究極の背徳感 人気のバタースイーツはこちら

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 バターを主役にしたスイーツが、溶けるか溶けないか、くらいの絶妙な温度でジワジワと注目されている。バタークリームをサブレで挟んだバターサンドが、2022年の流行スイーツになるとの予測もあるほどだ。

 バターサンドといえば、六花亭の「マルセイバターサンド」など、サブレにレーズンを混ぜたバタークリームを挟んだものが王道だが、最近はさまざまな進化系も登場している。

 代表格は、カフェを展開する「TABLES(タブレス)」の堀江バターサンドだ。

■どんどん延びる行列

「日本一分厚いバターサンドを作りたい」と17年に売り出した。2~3センチはあるクリームの厚さの割には、あっさり食べられるようクリームの配合と軽さを調整し、意外にペロリと食べられてしまうので注意したい。

 まるで円筒形のマリトッツォのような萌(も)え断系は、「フェルム ラ・テール 美瑛」のバターチーズサンド。季節の果実を使った限定品も、マニアの楽しみに。一部商品は冷凍でのお取り寄せもできる。

バターチーズサンド フェルム ラ・テール美瑛/分厚い断面も萌える「生バターサンド」(702円)は伊勢丹新宿店などの店頭のみで販売。バターチーズサンド「アカシア蜂蜜とりんご」(368円)などは、セットで冷凍通販もできる(撮影/写真映像部・高野楓菜)
バターチーズサンド フェルム ラ・テール美瑛/分厚い断面も萌える「生バターサンド」(702円)は伊勢丹新宿店などの店頭のみで販売。バターチーズサンド「アカシア蜂蜜とりんご」(368円)などは、セットで冷凍通販もできる(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 発酵バターのおいしさを日本に広めたフランス産A.O.P.認定発酵バター「エシレ」の専門店のひとつ「エシレ・パティスリー オ ブール」でも、「サブレ サンド」というバターサンドが人気になっている。

サブレ サンドエシレ・パティスリー オ ブール/伊勢丹新宿店など全国に5店舗展開。ブール(324円)、ラムレザン(324円)など、気持ちしっとりしたサブレ生地がバタークリームとの相性抜群。小ぶりで配りやすいので、手みやげにも(撮影/写真映像部・高野楓菜)
サブレ サンドエシレ・パティスリー オ ブール/伊勢丹新宿店など全国に5店舗展開。ブール(324円)、ラムレザン(324円)など、気持ちしっとりしたサブレ生地がバタークリームとの相性抜群。小ぶりで配りやすいので、手みやげにも(撮影/写真映像部・高野楓菜)

 そもそも日本でバタークリームのおいしさが知られるようになったのも、「エシレ・メゾン デュ ブール」のバターケーキ「ガトー・エシレ ナチュール」がきっかけとされる。昔、木型に入れて成形していたバターの形を模したビジュアルも麗しく、09年に東京・丸の内に開店した当時から話題になっていた。オープン前の行列は、年を追うごとに延びているようだ。

ガトー・エシレ ナチュール エシレ・メゾン デュ ブール/エシレのバターケーキ(5400円)は、東京・丸の内の店舗のみで購入できる。数量限定で、購入は1人1台限りというプレミアチケット。開店前の行列覚悟で挑みたい(撮影/写真映像部・高野楓菜)
ガトー・エシレ ナチュール エシレ・メゾン デュ ブール/エシレのバターケーキ(5400円)は、東京・丸の内の店舗のみで購入できる。数量限定で、購入は1人1台限りというプレミアチケット。開店前の行列覚悟で挑みたい(撮影/写真映像部・高野楓菜)

「バタースイーツが注目されるようになったのは、エシレのような発酵バターが知られるようになったことも大きいと思います。お菓子にしたときにバターの芳醇な香りが楽しめるなど、発酵バターはお菓子作りにも向いているんですよ」(エシレ・メゾン デュ ブールの広報担当者)

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