アルファベットが楽しく覚えられるカードゲーム。やはり何事も、楽しくないと続かないですよね(画像/筆者提供)
アルファベットが楽しく覚えられるカードゲーム。やはり何事も、楽しくないと続かないですよね(画像/筆者提供)

 バイリンガル子育てに奔走する我が家ですが、とにかく子どもたちが、英語を使おうとしない。

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 前回、なぞなぞやタジャレなどありとあらゆる手を使って日本語での会話を試みるわが子たちの作戦をご紹介しましたが、まあとにかく、うちの6歳娘と3歳息子は英語をしゃべろうとしません。なぜだろうと考えてみると、英語を使う時間が子どもたちにとってネガティブな時間になっていることに気が付きました。

 どういうことかといいますと、両親が英語で子どもたちに話しかけるとき、つまりそれは家の中で話しかけるときなのですが、たいてい「あれしなさい」「これしなさい」「これはするな」と命令・指示・禁止事項を告げていることが多かったのです。

Do not jump on the couch!(カウチの上で飛び跳ねない!)

Have you finished your food?!(ごはん食べたの?!)

Where’s your toothbrush?(歯ブラシどこにやった?)

Put on your pajamas, RIGHT NOW!(パジャマを着なさい、今すぐに!)

 子どもたちが幼稚園や学校から帰ってきたら、あとは学校用品の片づけ・洗濯→夕飯→お風呂→寝る支度と、息つく暇もありません。もっと落ち着いて「今日は学校でどんなことしたの?」と話し合う時間を作りたいのですが、なかなかその余裕が取れないのです。外にいれば家での雑事から離れられるし人の目もそれなりに気になるしで、そこまでガミガミ声を荒げることはない(と思う)のですが。

 すなわち、「英語=家の中のことば=親がいつも怒りながら使うことば」という図式が子どもの中でできあがってしまっているんじゃないか、こりゃいかんと思ったんですね。

 そこで、英語を使う時間をもっとポジティブに変えることにしました。子どもに優しく語り掛けるという方法は無理なので(いきなり諦めの境地ですが無理なものは無理、無理矢理イライラを押さえつけても長続きしないし)、英語を使って家で何か新しく楽しいことをしようと思ったのです。具体的には、毎晩ゲームをすることにしました。

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大井美紗子

大井美紗子

大井美紗子(おおい・みさこ)/ライター・翻訳業。1986年長野県生まれ。大阪大学文学部英米文学・英語学専攻卒業後、書籍編集者を経てフリーに。アメリカで約5年暮らし、最近、日本に帰国。娘、息子、夫と東京在住。ツイッター:@misakohi

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