AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2022年3月14日号では、八千代エンジニヤリングで建設コンサルタントを務める吉永栄一さん、国連大学サステイナビリティ高等研究所でプログラム・コーディネーターを務める吉永恵実さん夫婦について取り上げました。

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夫26歳、妻33歳で結婚。長女(5)と3人暮らし。

【出会いは?】在カンボジア日本国大使館で働く同僚として出会う。互いに正規職員ではなく、夫が先輩である妻に進路の相談をするうちに親しくなった。
【結婚までの道のりは?】互いに家族になれると感じ、結婚。結婚してしばらくは、それぞれ異なる国で別居が続いたが、夫の東ティモール赴任に妻が同行した期間もある。
【家事や家計の分担は?】平日の家事は妻中心だが、週末は夫が手料理をふるまう。住宅ローンと光熱費は夫が持ち、妻は生活費を支出。

夫 吉永栄一[39]八千代エンジニヤリング 建設コンサルタント

よしなが・えいいち◆1983年、福岡県生まれ。神戸市外国語大学を卒業後、日本外務省の在カンボジア日本国大使館、国際人道支援や環境関連のNGOを経て、2017年に八千代エンジニヤリング入社。M&A・アライアンス業務、資本提携先との新規事業推進を担当

 カンボジアで出会い、結婚してからもしばらく異なる国で働いていた私たち夫婦は、娘の誕生を機にやっと家族らしい生活ができるようになりました。子どものころから海外での仕事に憧れて、やりがいも感じていたけれど、やっぱり家族の家を持つことで地に足が着いた感覚があります。

 妻は出会う人との関係を大切にし、常に学びながら自分の人生をより良くしていこうとする人です。一日一日を大切にする彼女の生き方には、学ぶことばかり。僕が何の相談もなく大学院進学を決めてしまったときも、何も言わずに受け入れ、応援してくれたことには感謝しかありません。

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