AERAの連載「はたらく夫婦カンケイ」では、ある共働き夫婦の出会いから結婚までの道のり、結婚後の家計や家事分担など、それぞれの視点から見た夫婦の関係を紹介します。AERA 2021年12月27日号では、野原産業で営業二課長を務める工藤直人さん、同社で営業事務に従事する工藤倫子さん夫婦について取り上げました。

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夫29歳、妻31歳で結婚。長女(7)、長男(3)、次男(1)と5人暮らし。

【出会いは?】会社の同じ部署の同僚。妻が夫の1年先輩。
【結婚までの道のりは?】仕事の悩みをお互いに相談していた。1年ほど交際して結婚した。
【家事や家計の分担は?】家事はほとんど妻が担当。夫は風呂を掃除し、子どもと遊ぶ。家計のやりくりをするのは夫。

夫 工藤直人[37] 野原産業 営業二課長

くどう・なおと◆1984年、東京都出身。2007年、武蔵大学人文学部卒業。野原産業に入社。現在は営業統括本部東日本統括本社営業部で、内装資材販売の営業をしている

 仕事は一生懸命になれるけど、家で何ができているのだろうか、なぜ全力で向き合えないのだろう。子育てと家事で大変そうな妻を見て、その思いが強くなりました。それで昨年夏、第3子の次男(1)が生まれたとき、育休と時短勤務を1カ月利用しました。

 おかげで第3子の立っちの瞬間に立ち会えました。初めて笑った顔も見ました。でも、第2子の長男(3)はいつ立ったのかな、いつ笑ったんだったかなと思いました。

 第1子の長女(7)のころの思い出はあります。でも、第2子の長男がどうやって大きくなったのかあまり記憶にありません。手のかからない子だったこともあります。課長になって1年目で、ガンガン働きたいし、評価もされたかった時期でもありました。

 あのとき仕事を頑張ったから、今は家族と過ごす時間を作りたいと思えるのかもしれません。子どもといかに楽しく過ごせるかを考えるようになりました。子どもから話しかけられたら、真摯に受け止めて話すようにしています。

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