henna games設立者 千葉シモンさん(9) マシロさん(7)/兄のシモンさん(左)は7歳、弟のマシロさんは6歳で初めてゲームを公開。兄弟でYouTubeチャンネルも運営。ゲーム制作の解説動画などを発信している(写真:本人提供)
henna games設立者 千葉シモンさん(9) マシロさん(7)/兄のシモンさん(左)は7歳、弟のマシロさんは6歳で初めてゲームを公開。兄弟でYouTubeチャンネルも運営。ゲーム制作の解説動画などを発信している(写真:本人提供)

 ゲーム業界で注目をあびる、小学生の兄弟がいる。若くしてプログラミングの才能を開花させた彼らが目指すのは「世界一のゲーム会社」だ。AERA 2021年12月27日号の記事を紹介する。

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 ゲーム業界をにわかに騒然とさせた小学生の兄弟がいる。3年生の千葉シモンさん(9)と2年生のマシロさん(7)の「千葉ブラザーズ」だ。

 ゲームクリエーターの2人は、2020年に「henna games」を設立。プログラミングや3Dデザインなどの作業を全て行い、これまでに約30作品を完成させた。いまはニンテンドースイッチでリリース予定の「オッドドッグとイーヴンキャット」を共同開発中だ。

 もともとゲームが大好きだった2人。兄のシモンさんは、遊ぶうちに「自分でもゲームを作りたい」と思うようになり、小学校入学と同時にプログラミングを学び始めた。

「最初は子ども向けのプログラミングスクールに通っていましたが、6年生までのカリキュラムを半年で終えてしまいました。それからは大人向けのオンラインスクールや参考書で、C#言語やSwiftなどたくさんのプログラミング言語を学びました。プログラミングは数学的要素も勉強が必要だし、使っているソフトは日本語に対応していないので英語も勉強しています」(シモンさん)

 マシロさんも5歳からプログラミングを学ぶ。最初こそ兄に誘われて渋々始めたが、今では動物や恐竜、モンスターなど様々なキャラクターを3Dで自作する。「シモンがプログラミングができたので、負けたくないなって。それで、Blenderを覚えて3DCGを作るようになりました。2人でゲームを開発する時は、主にシモンがプログラム、僕がデザインを担当しています」

 2人とも「全国小中学生プログラミング大会」をはじめとする複数の小中学生対象のプログラミングコンテストで受賞歴もあり、実力は折り紙つき。現在は自宅の開発部屋でゲーム制作に励む。

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