コロナ禍でアクセス激減から一転、「オンライン婚活」市場が成長。はるかさんの副業収入は最高で月19万円まで伸びた(写真:gettyimages)
コロナ禍でアクセス激減から一転、「オンライン婚活」市場が成長。はるかさんの副業収入は最高で月19万円まで伸びた(写真:gettyimages)

 収入増のために副業を検討するも、なかなか思いきれない会社員も少なくないだろう。実際に一歩を踏み出した人は、どんな副業で収入を増やせたのか。30代女性会社員が婚活ブログで、月11万円の収入を得るまでの実例を紹介しよう。AERA 2021年12月27日号は、「自分の市場価値を上げる副業」特集。

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 社名をいえば誰もが知っている有名企業に勤務する、38歳のはるかさん(ツイッターアカウント@harukakomugi)。そのキャリアの大半は営業部隊を後方支援する営業事務だった。初任給は20万円台前半。そこから10年以上経ったが毎月の給与は1万円も増えていない。

「高給をもらっている営業部隊とほぼ同じような仕事を任されているのに、給与評価は成果主義ではなく減点主義。社内上の職種はあくまで『営業事務』なので、薄給のままでした」

 評価されない給与体系への不満がつのり、副業でどれぐらい稼げるのか試したくなった。ブログの本を買って、書いてある内容を実行したが、なかなかうまくいかず。ネットで見つけた月7千円のオンラインサロンに入り、2年間勉強した。

「サロンのおかげで、ゼロからネット上に自分のブログを立ち上げて、収益を伸ばせました。テーマは“婚活”にしました。私も婚活経験がありましたし、婚活サイトは稼ぎやすいと聞いたことでやる気も出ました」

 自分でも入りたいと思えるような、まじめな婚活サービスを探した。入会前の不安や実際にかかるお金も丁寧に紹介した。

「はじめて収益が出たのはブログを始めて6カ月後です。ブログのリンクから広告主の婚活サイトに飛び、飛んだ人が無料相談を受けると1件7千円の報酬がもらえるという案件。うれしくて涙が出ました」

 初めて収益が出た月は4万円と、一気に伸びた。それから半年間は月3万~6万円の収入だった。

「ちょうどその頃、新型コロナにより婚活どころではない世の中になりました。一時は月2千円ぐらいまで収入も落ち込み、もうやめようかな、と。でも、コロナ禍が長引くにつれて『オンラインで婚活できるサービス』がたくさん登場したんです。アクセス数も回復し、最高月で19万円の収益が出ました」

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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安住拓哉

安住拓哉

出版社勤務を経て2021年に独立。経済関連記事全般が得意。取材・執筆歴20年以上。雑誌の取材記事の他、単行本のライティングも数多く手掛ける。

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