2020年度から小学校の授業でも始まったプログラミング。自分でプログラミングするチカラがつくと、生活がもっと便利で楽しくなる。小中学生向けニュース月刊誌「ジュニアエラ」11月号では、これからプログラミングでどんなことができるようになるのか、そんな未来のために私たちは何をしたらいいのか、『教養としてのプログラミング講座』などの著書がある清水亮さんに聞いた。インタビュアーはコビン。

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――自分でプログラングできるようになると、どんなことに役立つんだろう? 自動運転車とかを開発したりする仕事で生かせるってこと?

 それもあるけれど、僕の場合は、プログラミングのおかげで、仕事に限らずプライベートでも、できることがたくさん増えて、毎日がとっても楽しくなったよ! 例えば、絵の才能なんて僕にはまったくないのに、芸術的な絵を、AIと一緒に描くことができるようになったんだ。

――どういうこと?

 AIは最近、ディープラーニング(深層学習)が進化して、自分で学習してどんどん賢くなれるんだ。例えば、好きな画家の絵のデータを学んで、その画家のタッチに似た新しい絵を描くことができる。だから、僕が好きな画家2人をミックスした絵をお願いして、描いてもらったんだ。「もっとここをこうしてほしいな」と希望を伝えると、手直ししてどんどん新しいものを描いてくれて、楽しかったな! 絵だけじゃなくて、音楽や文章とかが苦手な人も、AIと一緒に新しい作品をつくりだせるよ。プログラミングが未来に役立つのは、専門家が画期的なロボットなどを開発することだけじゃない。一人ひとりがそれを自分ピッタリにアレンジしたりもできるんだ。そうなれば、人生がもっと楽しく、豊かになると僕は思うよ。

――ボクもAIと仲良くして、絵を描いたりしたいな。でも、ボクにそんなことできるかな?

 心配しなくて大丈夫! AIは、賢くなる研究だけじゃなくて、使いやすくする研究も進んでいるんだ。今は学校でもプログラミングを習うわけだし、誰でもAIと仲良くできる時代がきっとくると思うよ。

――そうなんだ! そのために、今、しておくといいことはある?

 興味のあるものに全力でぶつかることだね。僕は小学生のころから、学校の勉強はあまり好きじゃなかったけど、パソコンに興味をもって夢中になって勉強した。そうしたら、そのうち、気がついたらプログラミングの力もついて、今の仕事や生活に生きているんだ。

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AERA編集部
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