──前回の総裁選は派閥の論理で決まり、やる前から結果が見えていました。
前回も前々回も、国民の参加している感がなかったと思います。今回こそ議論を表に出し、誠実で公明正大な総裁選にしたい。皆さんに政治が身近で自分ごととして捉えてもらえれば。
──自民党はどこを改革すべきでしょう。
国会議員は地元できめ細かく人びとの意見を聞いているのに、今は党よりも政府の力が強すぎて、それが政策に届かない。政府で決めた案を党が追認するだけになっています。もっと党の声が政策に反映されるシステムにしなければ、有権者の実感から離れた政策になってしまうのではないかと思います。
──政治家として、どういう日本社会をめざしたいですか?
一人ひとりが生きがいを持てる国です。押しつけられるのではなく、自らが選び納得できる生き方ができる社会。誰もが教育を受けられ、多様な能力を引き出せる環境を整える必要があります。みんなが安心して帰れる居場所の地域社会も大事にしたい。2人の息子を育てながら実感しています。
(構成/朝日新聞編集委員・秋山訓子)
※AERA 2021年10月4日号