占い師、作家 しいたけ.
占い師、作家 しいたけ.

 AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占い師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。

*  *  *

Q:今年で結婚して3年目ですが、子どもはまだという形です。焦らなくてもいい気がしますし、でも来年にはアラフォー、体力もあまり自信がありません。何より、私も夫もかなり自由人です。自由な一人の時間がないと息が詰まってしまう私たちで果たして本当に育てられるのか、根本的に子どもを授かりたいのか否かがわからなくなってきています。(女性/会社員/34歳/ふたご座)

A:人が何に幸せを感じるか。そこには2大派閥があると思っています。一つが「自由派」。誰の指図も受けない、自分の自由に使える時間が何よりも幸せな人たちです。

 もう一つが「愛派」。愛する人がいて、その人たちとの時間を大事にする人たち。空き時間ができたらみんなで飲み会をする人は愛派です。

 そして、その自由なり愛なりを守るために人って日々頑張ってるような気がするんですよね。堂々と自由な時間を使うために能力を磨いて期待に応えたり、堂々と飲み会をするために日々のことを頑張ったりする。

 そういう「幸せの基準」について、まず違いがあります。ふたご座は自由になるためだけに頑張っていると言っても過言じゃない。お二人の場合は、お互い自由派の人たちのようですね。

 そして子どもを持つことは、自由派の人にとっては自己実現にはなりません。負担も増えるかもしれないし、自分たちの時間はかなり削られる。

 それでも、あなたがお悩みの通り、幸せってやっぱりそれだけじゃない。別ベクトルの幸せもあるんじゃないかって、最近僕は思っています。

 別の形の幸せとは何か。自己充足とは違う部分での幸せです。それは、勉強し続けることなんじゃないかと僕は思うんですよね。例えば子どもを持つと、知らなかった世界を知ることができる。もちろん、子どもだけがすべてだということは絶対にありません。

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しいたけ.

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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