筆者の息子の幼なじみに一卵性の三つ子ちゃんがいます。今ではもうアラサーなので、三つ子ちゃんという呼び方が適切かどうかはわかりませんが。一卵性の三つ子というのは非常に珍しいとのことで、子供の頃にはテレビCMにも出ていました。顔を見たら覚えている方もいらっしゃるかもしれませんね。
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顔はもちろん背格好からしぐさまでそっくりで、筆者も比較的よく会っていましたが、まったく見分けがつきませんでした。それどころか、彼らの父親と話した時も「いやぁ~、正直私にもよく見分けがつかないんですよ」と苦笑いされていました。
彼らはそれをいいことに、いたずらをして父親から「こら!○○!」と怒られた際に、「違うで~、俺は△△やで~」とうそを言ってごまかすこともあったとのことです。さすがに母親には通用しないとのことでしたが…。
そこまでそっくりな三つ子ちゃんですが、幼いころからしょっちゅう一緒に遊んでいる息子には見分けがつくとのことです。どうやって見分けるのか聞くと、「具体的に説明するのは難しいけど、ぱっとみた雰囲気かな」とのことでした。
「○○は、ちょっとおっとりした感じで、△△はやんちゃな感じ、□□はしっかりした感じかな」と、極めてあいまいな基準ながら、ほぼ間違うことはないとのことでした。
余談が長くなってしまいましたが、魚界にも、三つ子ちゃんのように実際は違う魚なのに、見た目がそっくりで簡単には見分けがつかない魚たちが結構います。
その中でも有名なのが、「ブリ」と「ヒラマサ」と「カンパチ」ではないでしょうか。
この3種の魚は、いずれも大型のアジの仲間で、寿司ネタとしても、釣りのターゲットとしても人気があります。天然の「ブリ」の旬が秋から冬であるのに対し、「カンパチ」と「ヒラマサ」の旬は夏から秋になっています。
一般的な見分け方としては、「カンパチ」は他の2種に比べて体高が高くなっている他、目の上に黒い縞模様があります。そして「ブリ」と「ヒラマサ」については、口の角の形やヒレの長さや体側の黄色い線の鮮明さなどで見分けられるとのことです。
ちなみに筆者は、パッと見た瞬間に、体が赤っぽかったら「カンパチ」、丸みを帯びていたら「ブリ」、しゅっとしていたら「ヒラマサ」と感覚的に判断していますが、間違えることはほとんどありません。息子が三つ子ちゃんを見分ける時の感覚と似ていますね。
肝心の味ですが、いずれも適度な歯ごたえと脂乗りが特徴で、くら寿司でも人気のネタです。最も脂乗りが最もいいのが「ブリ」で、「ヒラマサ」は、すっきりとした脂乗りとより歯ごたえを楽しめるネタです。「カンパチ」は、その中間で、脂乗りと歯ごたえの両方を堪能できるといった感じでしょうか。
最近では3種類とも養殖が行われていますが、天然物の値段でいえば、ヒラマサ>カンパチ>ブリの順になっています。