永井玲子[39]
THE DAY フリーランス広報

ながい・れいこ◆1981年、東京都生まれ。京都産業大学外国語学部言語学科インドネシア語専修。卒業後、2004年に食品メーカーに就職。12年に「小さなお葬式」ユニクエストに転職し、19年まで勤める。21年からフリーランスの広報に

 私はもともと優しそうなぽっちゃり系が好き。彼に出会って誕生日も同じだと知り「運命だ!」と思いました。彼が行くTSUTAYAに先回りして「偶然ですね! ごはんでも」など猛アプローチを繰り返しました。女性の先輩から「ストーカーだよ」と釘を刺されましたが(笑)、なんとか付き合ってもらえました。

 楽観的な私ですが、彼のうつ病が一番ひどかった時期はつらかった。電話の相手を怒鳴りつけたり、夜中に「甘い物が食べたい!」と床を叩いて騒いだり、人が変わったようだったんです。仕事に行っている間に彼を一人にするのが不安で、お目付け役としてタロを迎え入れました。いまや永井家のすべてを知っている、かけがえのない存在です。

 実は私も1年前に転職とリモートワークが原因で不調に。「ここで辞めたらキャリアが!」と拒む私を夫がすぐ病院に連れていってくれて、適応障害と診断されました。いまは仕事も順調ですが、経験者でなければあの対応はできなかったと夫に感謝しています。

(構成・中村千晶)

AERA 2021年8月2日号