左から経済学部経営学科の石川憧さん、医学部医学科卒(現役医師)の竹森知之さん、法学部第3類政治コースの山本つかささん、経済学部金融学科の濱田大地さん、工学部システム創成学科の松下寛典さん(撮影/戸嵜大樹)
左から経済学部経営学科の石川憧さん、医学部医学科卒(現役医師)の竹森知之さん、法学部第3類政治コースの山本つかささん、経済学部金融学科の濱田大地さん、工学部システム創成学科の松下寛典さん(撮影/戸嵜大樹)

 老後資金は不安でも投資には尻込みしてしまう。そんな社会人こそ、Z世代の投資に対するアクティブな姿勢を見習いたい。「マネー」特集のAERA 2021年7月5日号から。

【「1億円損失」の40億円トレーダー】

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 悲しいかな、40代以上は「とにかく貯蓄に励め!」と国に洗脳されてきた。一方、Z世代と呼ばれる今の10~20代はデジタルだけでなく投資に関してもネイティブ。

 松井証券の動画配信メディア「マネーサテライト」で5月19日から始まった新企画でも、東大生らが資金30万円で株式投資を行い、半年間の成果を競うという。バトル参戦中の5人は東大金融研究会の部員。同研究会は、300人超が加入する国内最大級の金融・経営サークルだ。

「果敢にリスクを取って一番を狙います」(石川憧さん)
「リスキーでも成長期待銘柄で勝負」(竹森知之さん)
「給与だけでは特別リッチにはなれないので、投資を始めました」(山本つかささん)
「金融学科に籍があるので負けられない」(濱田大地さん)
「将来の夢は資産100億円の達成です」(松下寛典さん)

 5人は投資に対するネガティブ感がゼロ。彼らに限らず若い世代の多くは投資に意欲的で、松井証券では昨年の20代新規口座開設数が前年比約1.7倍に達したという。

「若い人は……」と片付けてしまうのは簡単だが、マイナス金利時代に生きているのは私たち社会人も同じ。いつまでも行動に移さなければ格差は開くばかりで、“マネー情弱”から永遠に脱却できない。

AERA 2021年7月5日号