Fは「発酵性」、Oは「オリゴ糖類」、Dは「二糖類」、Mは「単糖類」、Pは「ポリオール類」のことで、つまり発酵しやすい4種類の糖類。具体的には、豆腐、ゴボウ、玉ねぎ、キムチ、小麦、牛乳、ヨーグルト、はちみつ、果物、プルーン、イチジクなどで、「体に良い」と言われているものも多い。オーストラリアのモナシュ大学の研究で、FODMAPが人によっては腸の不調の原因になると判明。FODMAPを極力抑えた食事がIBSの治療に効果的だという研究論文も発表されている。高FODMAP食、低FODMAP食については、インターネット上で紹介されている。

「ストレスや緊張と関係なく、一日中腹部膨満が続くようなら、できる範囲内でFODMAPを制限してみるのも手です」

 ただし、日本人ではFODMAPによる腹部膨満はそれほど多くない。久里浜医療センターでは、FODMAPが関連する腹部膨満は全体の1割ほどだ。(ライター・羽根田真智)

AERA 2021年6月14日号より抜粋