年が明けて1月9日、2回目の検査。今度はうまくいった。検査中に医師から言われたのは、

「あー、これじゃ出ないよね。腸が伸びちゃってる」
「市販薬、20年? 10錠!? そりゃ、こうなるよね」
「伸びたゴムって戻らないでしょ。この腸も、完全回復は無理かもしれないね」

 2月2日、大腸内視鏡検査の正式な結果を聞くため通院。腸に病的な異常はないという。伸びているだけ──。薬と食生活でだましだましやっていくしかない、とのこと。この日、さらに薬が増えて8種類に。

 調剤薬局で会計。3カ月分で2万280円。「たかっ!」と声が出る。薬剤師、「まだジェネリックが登場していない、新しい薬が追加されています」。

 5月上旬に、2万円超の薬も飲み終わった。今は「もっと最先端の何かをしてくれる便秘外来はないのか」と探している。(ジャーナリスト・向井翔太)

AERA 2021年6月14日号