AERA 2021年5月31日売り表紙に堂本光一さんが登場
AERA 2021年5月31日売り表紙に堂本光一さんが登場

 舞台にYouTubeなど、コロナ以降も柔軟に活動の幅を広げている堂本光一さんがAERAに登場。生活が大きく変化した現状を、どう感じているのか? AERA 2021年6月7日号から。

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 世の中の動きには柔軟に対応し、必要なら潔く決断する。けれども、歩みは止めない──。新型コロナ感染拡大の影響を大きく受けたエンタメ業界にあって、堂本光一の姿勢は常に明確だった。

 昨年2月、主演ミュージカル「Endless SHOCK」は20周年の節目を迎え、3月には上演1800回を達成する予定だった。だが、感染拡大が報じられるなか、いち早く公演中止の決断を下した。4月、ジャニーズ事務所のYouTube公式チャンネルでは、KinKi Kidsの「愛のかたまり」の替え歌「家のかたまり」を披露、外出自粛を呼びかけた。そして9月には感染対策ガイドラインを厳守したスピンオフ版「Endless SHOCK −Eternal−」を作り上げ、今年2月12日に東京・帝国劇場で上演1800回を達成した。

 刻一刻と変化する状況への対応力は、これまで築いてきたもの、そして自身の性格にも起因するのだろう。6月に6年ぶりとなるソロアルバム「PLAYFUL(プレイフル)」をリリースする。この6年の変化を聞くと、こんな答えが返ってきた。

「ジャニー(喜多川)さんが亡くなったことは自分にとって非常に大きな出来事でしたが……自分自身の考え方や姿勢については、正直変化を感じてないですね。たぶん順応しちゃうんだと思います、自分は。受け止めきれなくて、止まってしまうといったことが、ないんでしょうね。むしろ、流れに身を任せています。この世界って、明日どうなるかわからないところですから」

 昨年は菊田一夫演劇大賞を受賞した。舞台人として、表現者として高い評価を受けるが、危機感は常にあるという。確固たる信念と世の中の動きに対応する柔軟性。その二つのバランスが取れているからこそ、軸となるものを変えず、進化を続けられる。(朝日新聞出版・野村美絵)

AERA 2021年6月7日号