着物が売れないと着物職人が、宝石が売れないと宝石職人が仕事をなくし、着物も宝石も途絶えてしまう。日本が誇るすばらしいものが、気づいたら何もなくなっている……、そんな残念なことはありません」
 
 野党は昨年に続いて1人10万円の特別定額給付金の支給を求めている。しかし、林さんは「去年はスピードが重視されていましたが、そもそも全員支給型の給付金は、どうなんでしょうか」と首をかしげた。

「収入の減っていない人にもお金がいくのが……。困っている人が助かり、余裕のある人は経済を回すのが趣旨だったはずですが、特別定額給付金の大半が貯蓄や株式投資に充てられたと聞いています」
 
(取材・文/安住拓哉、編集部・中島晶子、伊藤忍)

※アエラ増刊『AERA Money 2021春号』より抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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