「先日は娘1人でスイスに『旅行』しました。ホストと1対1で、観光案内だけでなくマンガの話などで盛り上がったようですが、娘は外国語ができません。ホストが何語を話しているのかもわからずに、よくこれだけ楽しめたねと驚きます」(同)

 記者自身、英語にはかなり苦労したが結局身につかなかった。食べると相手の言葉が母語に聞こえるドラえもんのひみつ道具「ほんやくコンニャク」があればと思ったことは数知れない。コンニャクは無理でも、それとほぼ同等の技術の誕生がすぐそこまできている。言葉が通じないと、「なんとなく怖い」印象を持ちやすい。こんな技術が発展した先には、世界が少し平和になるかも、と期待させられる。(編集部・川口穣)

AERA 2021年4月26日号

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川口穣

川口穣

ノンフィクションライター、AERA記者。著書『防災アプリ特務機関NERV 最強の災害情報インフラをつくったホワイトハッカーの10年』(平凡社)で第21回新潮ドキュメント賞候補。宮城県石巻市の災害公営住宅向け無料情報紙「石巻復興きずな新聞」副編集長も務める。

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