眞子さまと小室圭さんの婚約内定は2017年9月に発表された。小室さんは18年8月から米・フォーダム大学のロースクールに留学中だ(c)朝日新聞社 
眞子さまと小室圭さんの婚約内定は2017年9月に発表された。小室さんは18年8月から米・フォーダム大学のロースクールに留学中だ(c)朝日新聞社 

 秋篠宮家の長女眞子さまと小室圭さんの婚約内定が2017年9月に発表されて以来、小室さんを取り巻く「諸問題」が絶えない。小室さんが4月8日に公開した約4万字の文書からは、野望と高いプライドが透けて見えるという。AERA 2021年4月26日号から。

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 この世界の人はこの世界だけというように、棲み分けていた時代は終わっているし、小さな破綻を抱えているのが人だから、皇室と関係を築く人の幅も自ずと広くなって当然、と作家で社会学者の鈴木涼美さんは語る。

■後悔するのも自由

 そして、ちょっと違う話ですが、とこんな話をした。「すごい箱入り娘とか、超美人って、その辺の男は声をかけにくく、寄っていくのは超ハイスペック男か、身の程知らずの男です。どっちにしても特殊な野望、野心がある人で、そうでないと寄っていきませんよね」

 眞子さまは箱入り娘どころか、超美人どころか、皇室の女性。「だからかわいそうとは言いません。そういう運命で、それも含めて眞子さまということですよね」と鈴木さん。

「小室さんと結婚して、それで後悔するか、よかったと思うか、どちらにせよ、それは眞子さまの自由です。皇族の配偶者だから国民の納得を得る必要がある、と私はあまり思いません」

 結婚を決めるのは本人で、それを憲法は「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」すると定めている。だから「結婚を認めるということです」と昨年11月に語ったのは、秋篠宮さまだ。同時に「結婚と婚約は違う」とし、小室さん側に「対応の可視化」を求めもした。

 今回の文書は、秋篠宮さまのその求めに応じることしか考えていない。そう語るのは名古屋大学の河西秀哉准教授(歴史学)だ。全体に「誤解」を強調していることが気になったという。

■二人はよく似ている

 19年1月に公表した文書について<金銭に関することは「解決済みの事柄である」と主張していると誤解されている方がいらっしゃいますが、それは誤りです>としたのはほんの一例で、「強い言葉で読む側を否定し、主張する。国民に理解を求める気持ちがまるで感じられません」と河西さん。

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矢部万紀子

矢部万紀子

矢部万紀子(やべまきこ)/1961年三重県生まれ/横浜育ち。コラムニスト。1983年朝日新聞社に入社、宇都宮支局、学芸部を経て「AERA」、経済部、「週刊朝日」に所属。週刊朝日で担当した松本人志著『遺書』『松本』がミリオンセラーに。「AERA」編集長代理、書籍編集部長をつとめ、2011年退社。同年シニア女性誌「いきいき(現「ハルメク」)」編集長に。2017年に(株)ハルメクを退社、フリーに。著書に『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』『美智子さまという奇跡』『雅子さまの笑顔』。

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