「若い記者やテレビの現場のアナウンサーは、オンエア以外では『安倍が』『菅はさぁ』などと呼び捨てにしています。これが僕はとても不快で。実はリスペクトしていないのに、何だか妙な敬語を使っている」

 与良さんは元々、アナウンサーなどがスポーツ選手に言及するとき、「本当にがんばられて記録を残されているので」などと過剰な敬語を使っていることに違和感があったという。

「世の中全般に、『敬語を使うことが、その人の仕事に対するリスペクトだ』という勘違いがあるように思います」

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2021年4月26日号より抜粋

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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