ハイハイが始まった後は特に、家の中に危険がいっぱいだ(写真/gettyimages)
ハイハイが始まった後は特に、家の中に危険がいっぱいだ(写真/gettyimages)

 乳幼児を育てていると、ハッとすることが常にあります。ただ、屋外での危険には気づいても、家庭内での危険にはなかなか気づけないもの。その家での事故は、乳幼児期の死亡原因で上位に入ります。どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。アエラムック「AERA with Baby 解決!子育ての基本の悩み」では、家のなかで子どもの事故を防ぐにはどうしたらいいか、を考えました。

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 乳児が亡くなる原因の1位は先天性の病気によるものですが、事故による死亡も多く、0歳では第3位、1歳から4歳では第2位(2017年)になっています。乳幼児では家の中での事故も多く、異物を食べてしまったり、ケトルをひっくり返してやけどをするなど、事故は生活の身近なところに潜んでいます。

 目まぐるしく成長する赤ちゃんは、昨日できなかったことが、今日突然できるようになることもあるため、事故から子どもを守るには1カ月から2カ月先の状態を予習しておくと良いでしょう。

 乳児の時期に気をつけたいのは睡眠時の安全です。乳児突然死症候群の予防から、仰向けに寝かせるのが基本です。また、大人が使う布団で一緒に寝かせると、赤ちゃんには柔らかすぎて、万一、うつ伏せの状態になったとき、鼻や口が塞がれてしまうことがあり危険です。同じ部屋に寝る場合でも、大人と赤ちゃんの布団は別にして寝かせましょう。お勧めは固めの布団です。うつ伏せになっても顔が埋もれることがないため、窒息の危険を減らせます。

 また、少し足が強くなりはじめた赤ちゃんでは、足を動かして仰向けのまま移動することがあります。本人が下にずれることにより、掛け布団が顔に覆って、息ができなくなることもあります。ベビーベッドを使う場合は、ベッドの下の方に子ども寝かせてあげましょう。もしも子どもが下に移動した時でも、柵があるため、布団が顔まで上がりにくくなります。また、シーツの端をマットレスの下に折り込んで、顔がシーツで覆われないように工夫することも大切です。

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