感染するとすれば、周囲の大人たち(特に両親)からというのが最も考えられる感染経路で、家庭内での感染を保育園や幼稚園に広めてしまうことのほうが心配です。ですから大人が感染予防に努めることが大切になります。行動範囲の広い大人は帰宅後の手洗いやうがいを徹底してください。外出時につけていたマスクは外側が汚染している可能性があるので、触れないようにして耳かけを外し、使い終わったマスクを子どもが触らないように注意することも大事です。家庭内にアルコールの消毒液も用意して、こまめな手指消毒を習慣づけましょう。

 親が一日中、子どもから目を離さずにいることは不可能です。保育園や幼稚園では消毒を徹底しているはずなので、あまり心配はいりません。家の場合は家族みんなが触れるところを消毒することが大切です。大人が外から家庭内にウイルスを持ち込まないように気をつけていきましょう。

「密」になりやすく、人混みが予想される場所に出かけるのは避けておきましょう。近所の公園など、密にならないような場所で遊んだり、ピクニック気分で子どもと散歩するのもいいでしょう。公園で遊ぶとき、遊具を触るたびに消毒するのは無理です。かといって、遊具に触らないでといちいち子どもに言い聞かせるのは切ない話です。遊んだ後は必ず手を洗うことを約束して、遊ぶようにしましょう。

 外で過ごす時に気をつけたいのはトイレです。手を洗った後にドアノブを触りますし、水道の蛇口も触ります。公共にあるトイレは不特定多数の人が触っているので、ここでウイルスが手につくこともあるかもしれません。トイレから出た後は大人が消毒をしてあげてください。

 何もかもやろうとすると、親の方が疲れてしまいます。ポイントを押さえて感染対策をすることが大事です。

(フリーランス記者・宮本さおり)

※アエラムック「AERA with Baby 解決!子育ての基本の悩み」より