【「S&P500」投資信託の中身は?】 アップル、マイクロソフト、アマゾンなど有名米国株がズラリ。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記(一部略称)に変更
【「S&P500」投資信託の中身は?】 アップル、マイクロソフト、アマゾンなど有名米国株がズラリ。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記(一部略称)に変更
【「全世界株式」投資信託の中身は】米国株が約半分、それ以外の国では日本の6.7%がトップ。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記(一部略称)に変更
【「全世界株式」投資信託の中身は】米国株が約半分、それ以外の国では日本の6.7%がトップ。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記(一部略称)に変更
【「先進国株式」投資信託の中身は?】米国株が約7割。次いで英国、フランス。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記に変更
【「先進国株式」投資信託の中身は?】米国株が約7割。次いで英国、フランス。※2021年2月26日現在。「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」の月次レポートより抜粋。銘柄名は編集部でわかりやすいカタカナ表記に変更

 利益に対する税金が非課税になる、国のお得な投資制度「つみたてNISA」の壁は投資信託選び。だが答えは決まっている。「あれこえ考えず、インデックス型を買えばいい」。その理由は?

【S&P500、全世界株式、先進国株式の投資信託の中身を大公開】


 
 投資信託協会によると、2021年2月末の公募投資信託(以下、投信)は全5891本。その中から、「つみたてNISA」では193本(ETFも含む)が厳選されている。193本まで絞っていただいてありがたいが、初心者がここから1本を選ぶのは難しい。

「どの投信を買えば失敗しないのか」という疑問に答えてくれたのは、超人気FP(ファイナンシャルプランナー)の横山光昭さんだ。

「つみたてNISAの投信はインデックス型、アクティブ型、ETFの3種類に分けられます。

 この中では、株式市場全体の値動きを示す『株価指数』に連動したインデックス型の投信が最適です。信託報酬などの運用コストも一番安く、過去のデータから見てパフォーマンスも申し分ない」

 インデックス型投信は、運用者が積極的に銘柄を選ぶわけでなく、機械的に株価指数に連動させるだけなので、「パッシブ(消極的)型」とも呼ばれる。

 金融庁が選定したつみたてNISA向け投信の中でも167本の投信と7本のETFがインデックス型。ファンドマネジャーという運用のプロが投資先を選ぶ「アクティブ型」の投信は19本しかない。

 では、つみたてNISAで投資すべき「株価指数」はどれ?

「日本では、代表的な225銘柄の動きを表す日経平均株価と、東証1部の約2200銘柄の動きを表すTOPIX(東証株価指数)が有名です。でも、特にTOPIXは30年前のバブルの最高値をまだ超えられないでいる。今後の日本は少子高齢化も進み、右肩上がりの上昇は期待しづらいかもしれません。株価は長期的な経済成長があってこそ上昇するものです。個人的には、さらなる成長が期待できる海外のインデックス型投信を買ってほしいと思います」(横山さん)
 
 海外のインデックス型投信で、初心者にお勧めしたいのは3つ。

●世界経済の中心である米国の代表的株価指数「S&P500」
●米国やイギリスなどの先進国、中国などの新興国企業も含む「全世界株式」
●米国やイギリス、フランス、カナダ、スイスなどの企業が入った「先進国株式」

 S&P500には、アップルやマイクロソフトなど、米国、いや世界を代表するIT企業がたっぷり組み入れられている。

「入っている銘柄を見ればわかりますが、現状はS&P500も全世界株式も先進国株式も、米国オンパレードですけどね(笑)。中でもS&P500はド直球に米国のみ。1つの国だけに特化するリスクは少しありますが、何よりも『利益』を重要視するなら、S&P500がいいでしょう」
 
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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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