――緊張は。

 もちろん全日本よりも、リラックスしているところもあり、逆に全日本よりも緊張しているところ、ありました。というのも、やはり世界選手権だからこそ、本当にたくさんのスケーターが、ベストな演技をしてくると思って、緊張してやりましたし、また、隣に座っているネイサン(・チェン)選手も(鍵山)優真選手も、本当にいい演技をされていたので、まあ自分のベストをしっかりぶつけようというふうに思って、今回、ショートを滑りました。

 ただ、このショートプログラムの一番大きな意味は、僕にとっての一番大きな意味は、やっぱり皆さんが楽しんでいただけることだと思っているので、ぜひ、記者の皆さんも楽しんでいただけたらなっていうふうに思っています。

――今回は納得する演技でしたか。

 まあ演技内容自体には満足しています。ただ、もっとよくできたところは多々あると思うんですけれども、非常に、この曲自体が持っているエナジーだとか、振り付けだとか、そういったものを出し切れたかなというふうには思っています。

――フィギュアスケートと自分との関係は、このコロナ禍で変わりましたか。男女のスケートの違いは?

 このコロナにおいて、まず考えていたのは、このショートプログラムで曲のテーマを変えたように、やっぱり何か、会場じゃなくても、見ている方々に何かが感じられるようなものにしたいっていうことを、とても強く思ったことです。

 また、僕にとって、今回、コーチがいますけれども、コーチがいない状況での練習がすごく続いたので、それもまた、僕とスケートのつながりを、より強くしたように思います。
 
 女子と男子のスケートの違いについては、もちろんその繊細さだったり、パワフルさだったり、いろんなものが違うとは思います。ただ、それぞれのスケーターが素晴らしい個性を持っていて、その個性を出すことがフィギュアスケートのすごく魅力的なところだと思うので、全スケーターがみんな違うと、僕は思っています。

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