「7、8年生はそれほど英語ができなくてもかまいません。それよりも大事なのは『ハロウらしさ』、ハロウに通えば成長する可能性が見えること。求めているのは、学ぶことへの情熱が感じられる生徒です。学術面でも、アートやスポーツでも、学校に貢献し、社会を変えようとする思いがあるか。情熱なくして成功者たりえませんから」

 なお、保護者の面接はなく、英語力もいっさい問われない。

■ラグビー校は開校延期

 一方のラグビー校は、残念ながらつい先日、新型コロナウイルスの影響により日本校の開校を1年延期して23年9月とすることが発表された。東京都心から電車で30分のキャンパスに、7歳から13歳までの男女計750人の生徒を、通学と寄宿の双方で受け入れる予定だという。

 日本校は海外進出2校目にあたり、1校目のタイでの展開が多少の参考になるかもしれない。2歳から18歳までの男女が通うタイ校の生徒は、タイ人と外国人がおよそ半々。本校同様、勉学だけでなくスポーツや芸術といった課外活動にも重きを置いている。学費はフルボーディングで年間約500万円と、本校よりは若干リーズナブルだ。

 学力や英語力だけでなく、精神面でも経済面でも難度が高いパブリックスクールだが、それだけに開校への期待が高まる。(編集部・伏見美雪)

AERA 2021年4月5日号