眠りにスマホのライトはNGです(写真/gettyimages)
眠りにスマホのライトはNGです(写真/gettyimages)

 子育てに悩みはつきないものですが、悩みの中身は子どもの年齢により変わります。「AERA with Baby」が保護者を対象に行った、乳幼児期の子育てで困っていることについてのアンケートでは、「寝かしつけ」についての悩みが多く寄せられました。悩みを和らげる方法はあるのでしょうか? アエラムック「AERA with Baby 解決!子育ての基本の悩み」の記事を紹介します。

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 一日のほとんどを寝て過ごすと言われる新生児。しかし、どの赤ちゃんもだいたい2~3時間ごとに授乳や排泄で目を開けます。「胎児期は40分から60分の睡眠周期と言われており、生まれたばかりの赤ちゃんには、この睡眠リズムが残っているのです」と話すのは、同志社大学赤ちゃん学研究センター副センター長で小児科医の渡部基信先生です。生まれた頃3時間ごとに目覚めていた赤ちゃんも、生後3カ月くらいになると、全身の体内時計が少しずつ24時間周期にあわせようと変化しはじめるようです。

「昼間に比べて夜の方が寝る時間が長くなってきます。2歳頃までには昼は起きて夜は眠るという体内時計リズムが完成していくのです。だから、2歳までに生活リズムを整えてあげることが大切になるのです」

 具体的に睡眠リズムをどのように整えていけば良いのでしょうか。

 私たちの睡眠には2種類の状態があります。体は眠っているのですが、脳はまだ動いている浅い眠りの状態のレム睡眠、脳もしっかりと休息し、深い眠りについているノンレム睡眠の二つです。最近は大人の睡眠についての話がメディアなどで取り上げられることもありますが、質の高い睡眠に関係してくるのもレム睡眠、ノンレム睡眠です。

 大人の場合、一晩におけるレム睡眠の割合は20~25%と少なめですが、生まれたばかりの赤ちゃんは、レム睡眠とノンレム睡眠の割合が半々くらいの状態なのだとか。渡部先生によれば「人間は、はじめから二つの睡眠状態を持っているわけではない」といいます。

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メリハリが寝つきのよさに