折坂悠太「作詞は箱庭療法に近い」 “唯一無二”の世界観にあるバックボーンとは? (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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折坂悠太「作詞は箱庭療法に近い」 “唯一無二”の世界観にあるバックボーンとは?

大道絵里子AERA
折坂悠太(おりさか・ゆうた)/1989年、鳥取県生まれ。2018年にリリースした2ndアルバム「平成」が高い評価を得る。3月10日に「朝顔」「鶫(つぐみ)」を含むミニアルバム「朝顔」をリリース(撮影/写真部・松永卓也)

折坂悠太(おりさか・ゆうた)/1989年、鳥取県生まれ。2018年にリリースした2ndアルバム「平成」が高い評価を得る。3月10日に「朝顔」「鶫(つぐみ)」を含むミニアルバム「朝顔」をリリース(撮影/写真部・松永卓也)

折坂悠太(おりさか・ゆうた)/1989年、鳥取県生まれ。2018年にリリースした2ndアルバム「平成」が高い評価を得る。3月10日に「朝顔」「鶫(つぐみ)」を含むミニアルバム「朝顔」をリリース(撮影/写真部・松永卓也)

折坂悠太(おりさか・ゆうた)/1989年、鳥取県生まれ。2018年にリリースした2ndアルバム「平成」が高い評価を得る。3月10日に「朝顔」「鶫(つぐみ)」を含むミニアルバム「朝顔」をリリース(撮影/写真部・松永卓也)

 あなたと私が、分かり合えるかどうかは分からない。でも、いまこの場所を共有している、あなたと私の幸せを願っている。シンガー・ソングライター折坂悠太の音楽には、そんな思いが込められている。AERA 2021年3月8日号に掲載された記事で、彼の作り出す音楽について話を聞いた。

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 聴く者の心を浄化させるような清廉な響きを持つ歌声と、新しくも懐かしい、人肌の温もりを感じさせるメロディー。折坂悠太が紡ぎ出す音楽は「唯一無二」ともいわれる。そんな折坂が手掛けた、現在放送中の月9ドラマ「監察医 朝顔」の主題歌「朝顔」と、挿入歌の「鶫(つぐみ)」は、東日本大震災を背景に描くドラマの世界観も相まって、多くの人心を癒やす楽曲となった。

折坂悠太(以下、折坂):「朝顔」は脚本を読んで作りました。すごく難しかったですね。普段はあまりテーマを決めて曲を書くこともないし、できた曲を見直したり、もっといい詞やメロディーがないかとか考えることもほぼないんです。結局、一番最初に作ったものが一番良かったりするのと、面倒くさがりなんでしょうね(笑)。でもドラマの主題歌を作るということは、何度も吟味したり、すり合わせをすることも必要で。その都度、もっとよくなるという積み重ねで、自分の実力の外まで押し上げてもらえた曲になったと思います。

──「朝顔」は「願う」という歌詞が、「鶫」は「夜が明ける」という歌詞がサビで印象的に繰り返される。夜明けを願う、希望に満ちた連作だ。

折坂:ドラマでは、主人公の朝顔が東日本大震災で行方不明になった母のことを常に思っている。「朝顔」は、もういない人が今を生きる私たちをどう思っているか、いなくなった人との関わりみたいなものを描く曲で、「鶫」は今を生きている私たちが、今を生きる人やこれから生まれてくる人を思う曲になったかと思います。

「朝顔」はサビの「願う」というフレーズが出てくるまではすごく苦労して……そういう「決め手」みたいなものって「いいこと思いついた!」と閃くのではなく、いろんな気持ちをふるいにかけて、嘘のない言葉を、なるべく飾らない言葉を……と探して残るフレーズなんです。やっぱり、どこかに下心があるんですよ。こっちの言葉の方が華やかかな、かっこいいかなとか思って試みたりもするんですが、自分の気持ちと照らし合わせたら却下となる(笑)。


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