AERA 2021年3月1日売り表紙に草なぎ剛さんが登場
AERA 2021年3月1日売り表紙に草なぎ剛さんが登場

 俳優にユーチューバーにと、近年さらに活躍の場を広げている草なぎ剛さんがAERAに登場。仕事の流儀を語った。AERA 2021年3月8日号から。

【写真】蜷川実花が撮った!AERA表紙を飾った草なぎ剛さんの横顔

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 役者・草なぎ剛の快進撃が止まらない。昨年公開の映画「ミッドナイトスワン」では、日本アカデミー賞とブルーリボン賞をダブル受賞。今年2月からはNHK大河ドラマ「青天を衝け」で、第2の主人公ともいえる徳川慶喜を熱演中だ。

 しかし、本人は高まる評価をよそに、「僕は役者じゃないから」と飄々(ひょうひょう)としている。謙遜ではなく、本心だろう。

「演技もですけど、何より作品に力があった。物語に感動できないと、広がっていきませんから。『追いスワンした!』ってツイートしてくれてる方もいて、皆さんにすごく後押ししてもらいました」

 幅広い分野で結果を残してきた。バラエティー番組「チョナン・カン」では韓国語をほぼ完璧にマスターし、2017年から始めた自身のYouTube番組では毎週欠かさず動画をアップし続け、チャンネル登録者数100万超えを達成した。過去に「『ぷっ』すま」で、渡哲也を5時間待たせても、最高の味を求めて妥協せずにカレーを煮込み続けた意志の強さは、半端ではない。

 さらに特筆すべきは、その努力を周囲に気付かせないことだ。いつも、いつの間にか何かを成し遂げている。

「どれも『好き』っていうだけなんです。嫌いなことって頑張っても続かないし、余計にエネルギーを吸い取られる。だから、まずは好きでい続けられるものを見つけることが大事じゃないですかね。人生の貴重な時間を費やすわけだからね」

 好きなことにより多くの時間を割くために、環境づくりを怠らない。

「僕が上司から嫌な仕事を振られたら、最初は従うけど、少しずつ断ることができる状況を作っていくかな。一方的に無理と言うんじゃなくて、『僕こっちのほうが得意なんです』って言い続ける。お互いに楽しいほうがいいじゃないですか」

(ライター・澤田憲)

AERA 2021年3月8日号