「休む」って何かというと、ダラダラしたり休日に12時間寝たりするのもやっていただきたいんですが、自分の供養もしてください。人生には周期があって、例えば36歳の山を越えて、37歳になったとき、去年までの頑張りをそのままコピーすることができなかったりします。ひと山抜けて、自分がもぬけの殻だと感じたときは、やっぱり自分への供養が必要。頑張ってきた自分の姿、苦手なこととかを一つ一つ思い浮かべて、本当によくやったね、ありがとうって、自分に対して手を合わせてください。自分の心のスタミナを回復させるためには、必ず労いの言葉が必要です。スタミナがゼロの状態で次に行っても必ず息切れします。

 供養と同時にお勧めしたいのが瞑想です。

 やりがいを見つけなきゃとか、スケジュールを忙しくしなければいけない、会いに行く人を作らなければいけないとか、すごく大事だし素敵なことですが、こういう時代に生きている僕らのような人間には、あえて「心に穴を開ける」ことも必要な気がするんです。空白を埋めないこと。

 息を吐く時に1、吸う時に2って数えながら、ゆっくり呼吸をする。僕も瞑想をやるんですけど、普段の自分から一歩離れられるんです。そうするとすごく回復します。24時間自分という人間を生きなければいけないのは大変。自分という監獄から1、2分抜けることができると、違う視点が出てきてくれます。

しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気

AERA 2021年1月18日号

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しいたけ.

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しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「しいたけ. 公式サイト」では月刊占いやコラムを連載中。 https://shiitakeofficial.com/

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