「PRODUCE 101 JAPAN」では、約3カ月にわたり熾烈な競争が繰り広げられ、番組視聴者からの累計約6500万の投票によって11人が選ばれた (c)LAPONE ENTERTAINMENT
「PRODUCE 101 JAPAN」では、約3カ月にわたり熾烈な競争が繰り広げられ、番組視聴者からの累計約6500万の投票によって11人が選ばれた (c)LAPONE ENTERTAINMENT

 韓国のサバイバルオーディション番組「PRODUCE 101」の日本版からJO1がデビューした。AERA 2021年1月11日号で、日本版ならではの工夫や迷いなどを担当者が明かす。

*  *  *

 韓国で社会現象を巻き起こした「PRODUCE 101」。JO1は同番組の日本版から誕生した。プロジェクトリーダーの崔信化(チェシンファ)さんと、統括プロデューサーの神夏磯秀(かみがそしゅう)さんが語る。

「本家の韓国版は一定のレベルに達している人を対象にしたオーディション番組なのですが、日本版ではまったくの素人だけを集めました。『成長する姿』を見ていただくことを第一に考えたからです。101人という大人数をテレビで見せようとすると埋もれる子も出てしまう。なので、デジタル上で一人ひとりにフィーチャーした映像を配信して、気になった推しメンを延々と深掘りできる構造にしました」(神夏磯さん)

 韓国版では、練習生の写真を使った広告をファンが自主的に出す「応援広告」が活発に行われた。日本版ではどう対応すべきか、スタッフ間で議論を重ねたという。

「日本にはない文化だったので、『番組として公式に認めるのはおかしい』という意見も出ました。でも、ファンのみなさんを信頼してやってみようと。駅貼りやネット広告など、私たちが把握しているだけで約300件の広告が掲出されましたが、トラブルはゼロでした」(崔さん)

 デビューから10カ月、ファンの熱量を日々感じてきた。ファンの思いはメンバーにもしっかり届いている。

「僕らはJAM(ファンダム)が誕生した12月12日が、1年で一番大事な日だと思っています。コロナの影響で海外公演ができていませんが、JAMに対する一番の恩返しはJO1が世界で活躍する姿を見せることだと思っています」(同)

AERA 2021年1月11日号より抜粋