普段、みなさんはボウルなどでお米を研いでいるかもしれませんが、子どもにやってもらう場合は、お米をザルに入れてからボウルに置くといいでしょう。これなら、お水を流すときに、子どもがお米も一緒に流してしまうという失敗も防げます。

 さて、数回研いだら水につけて給水をします。お米の芯までふっくら炊くためには、お米の中心までしっかりと水を浸透させることが重要です。吸水時間は、夏場は30分、冬場は60分程度を目安にしてください。

 給水が済んだら、水加減を正確に測るためにいったんお米をザルにあげて5分ほどおきます。水加減をしっかり測りたいので行っています。長時間ザル上げすると、お米が割れてしまうので、注意してください。

 その後、水を入れるのですが、この水の量の感覚も子どもには覚えてほしい一つです。1合あたり200ml程度の水を入れます。炊き込みご飯の場合は、具材や調味料の水分を差し引いて水の量を少なくしてください。「ここの線まで入れる」、という知識ではなく、「だいたい米と同じくらいの量の水でお米を炊く」という、生活から得られる知恵をつけてほしいものです。 

 そしていよいよ、鍋でお米を炊いてきます。炊飯器では自動で出来上がりますが、鍋の場合は火加減を調整したり、蓋からぶくぶくと泡が出てくる様子を眺めるのも楽しいものですよ。

 今回小さな子どもでも安心して食べられるように、小骨のない刺身用のサーモンを使った炊き込みご飯のレシピをご紹介します。

■土鍋で作る炊き込みご飯

<材料 4人分>
米……2合
サーモン(刺身用、ひとつまみの塩を振る)……約80g
しめじ(石づきをとり小房に分ける)……1/2パック
さつま芋(一口大に切って水につける)…… 1/2本
A(醤油 大さじ1、酒大さじ1)
水……380cc
バター…大さじ1
小葱、白ごま……お好みで

1  研いだ米を夏場はたっぷりの水(分量外)に30分、冬場は60分ほど浸す
2 1をザルにあげて、5分置く。
3 鍋に米と分量の水、調味料(A)、さつま芋、しめじ、サーモンを順に入れる。
4 鍋の蓋を閉めて、中火で15分~20分火にかける。途中、吹きこぼれそうになったら弱火にする。
6 火を止めてそのまま10分蒸らす。
7 バターを入れて全体を切るように混ぜる。お好みで小葱と白ごまをのせる。

(文/武田昌美)

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武田昌美

武田昌美

武田昌美(たけだ・まさみ)/リトルシェフクッキング株式会社代表取締役、子ども料理研究家。料理を通じて子どもの才能を開花させ、挑戦する勇気・失敗への前向きな姿勢を養うことを目的とする料理教室「リトルシェフクッキング」を経営。2歳から19歳まで、のべ2000人以上の子どもに料理の楽しさを教えている。https://little-chef-cooking.com

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