(3)過去問を適正量解いてみよう

 自分が受験したい学校が決まったらその学校の過去問を解くことは大事です。ただ、社会科の場合なら、必ずしも10年分やる必要はありません。記述式が少ない場合なら3~5年分をやれば十分です。出題の傾向をつかみ、自分との相性をみてみることが大事です。記述式が多めの問題であれば、慣れるために5~10年分ほどやるといいでしょう。今年は新型コロナウイルスの影響で、高校や大学では出題範囲を配慮するという発表をしている学校もあります。中学受験の場合は、小学校での学習内容全体が出題対象になり、出題範囲の縮小はないと思います。むしろ今年は、異例の年でもあったので、前年から大きく出題傾向を変える学校は少ないと思います。だからこそ「過去問」を解いて慣れているかどうかが、大きな差になる可能性があります。

(4)中学受験で人生は決まらない

 受験本番が近づくと、親子ともども焦って不安になるケースが多いでしょう。でも過剰に不安を抱えていては、せっかく勉強してきた実力を発揮することができません。大事なのは「中学受験で人生は決まらない」と肝に銘じておくこと。ゴールに向かって努力することは重要ですが、もし思うような結果が出なくても、子どもたちの前にはいろんな道が広がっています。

※『中学受験2021 時事ニュース 完全版』より