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学校のコロナ対策 英国の声明にみる「感染防止が難しくても閉鎖すべきではない」理由

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大岩ゆりAERA#新型コロナウイルス
感染予防のためマスクを着け、登校する小学生たち (c)朝日新聞社

感染予防のためマスクを着け、登校する小学生たち (c)朝日新聞社

 この声明について、英インペリアル・カレッジ・ロンドンの小野昌弘准教授(免疫学)はこう解説する。

「学校が閉鎖されていると、恵まれた環境にいて自宅でも勉強する機会のある子と、そうではない子の格差が拡大する。社会の格差や不平等性を是正するには、学校教育が不可欠だと英国では考えられている。それをよく表している声明だ」

 声明は、子どもたちが自宅にいることで心身の健康も損なわれていると指摘している。その一方で、学校を再開すると、地域によっては感染が拡大する可能性があるとも指摘している。休校中で子どもが家にいる間は自宅にいた保護者が、学校が再開すれば外に出るようになり、外から感染を家に持ち込むリスクは高まる。学校内でも感染がまったく起きないわけではない。

■生活と予防のバランス

 学校を再開して、感染が広まった場合、どうすればいいのか。

「またすぐに学校を閉めるのではなく、学校周辺の地域単位で、子どもが学校に行かない不利益、地域に感染が拡大するリスク、経済へのリスクなど、様々なリスクを評価した上で、対策を考慮することが大切だ」(小野さん)

 文科省も、学校の衛生管理マニュアルで、「どんなに感染症対策を行っても、感染リスクをゼロにすることはできないという事実を前提として」、対策をとることが重要だとしている。(ライター・大岩ゆり)

AERA 2020年9月28日号より抜粋


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