いま、僕のユーチューブ動画は大体5人くらいのスタッフで作っているんですけど、企画を出すときに、ついテレビ番組と同じスケールで考えてしまうこともあります。でも、それは何十人、何百人もスタッフがいないと実現できないことだし、なので、どうすれば少人数でも面白い動画ができるのか、頭を捻りながら作っています。僕自身、楽しみながら作っていて、スタッフも若くてやる気があるので、つい遅い時間まで撮影しがちなんですけど、無理はさせたくないので「今日はもう大丈夫だから帰ろう!」と率先して声をかけるようにしています。

■視聴者と作りたい

 新しいメディア、新しい働き方の中で模索を続ける香取だが、活動の幅はより広く、自由度が増した実感がある。自身のユーチューブチャンネルでは、長年タレント活動と両輪で続けてきた画業の制作過程を公開。若手アーティストとの対談や楽器演奏、「歌ってみた」動画も披露し、豊かな創造性を発揮している。

香取:こういう動画のストックが、あと20~30本ぐらいあるんです。今後は、自分が好きなファッションについて語るコーナーや、視聴者のみんなと一緒にエクササイズできるコーナーも作りたいなと思っています。ただ、僕のユーチューブは基本的に本物の方に「なりきる」パロディーなので……(笑)。トレーナーを演じるとしたら、どんなキャラクター名にしようか、今考え中です。

(ライター・澤田憲)

AERA 2020年9月21日号より抜粋