AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より

 肩こり根治のカギを握るこまめな運動。誰かが横で「頑張れ」と応援してくれたら。そんな妄想をかなえてくれるのがネットで人気の動画だ。AERA 2020年9月21日号は、スペースいらずで手軽な初心者向けに絞り、ネットで話題の「神動画」をピックアップ。

【画像】ストレッチ系YouTuberが伝授!話題の「神動画」のストレッチはこちら

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 まずはストレッチトレーナーのなぁさんが教える「【デスクワーカー】肩こり改善ストレッチ【10分】」。首の付け根から肩甲骨にかけてつく肩甲挙筋のストレッチから始まり、僧帽筋(そうぼうきん)、大胸筋、菱形筋(りょうけいきん)、腹斜筋の五つをほぐしていく。ストレッチごとに60秒タイマーが表示されるため、ペース配分も一目瞭然。

 何より存在感を放つのは、画面の半分を使って表示される解剖図だ。どの筋肉を使っているのかが想像でき、まるで“筋肉地図”のような役割を果たす。なぁさんは言う。

「同じポーズでも人によって伸ばしている場所が少し違ったりします。伸ばす筋肉を知ることでフォームも整い、しっかりとストレッチすることができます」

 頭の中のイメージは完璧なのに、思うように体が動かない──。そんな体が硬い人に紹介したいのは、理学療法士でストレッチ系YouTuberのオガトレさんによる「肩甲骨『超』硬い人向け!体を柔らかくするストレッチ【10分一緒に画面を観ながら】shoulder stretch」だ。

■体が硬くてもらくらく

 まず肩甲骨周りの硬さを「ひじ合わせ」でチェックしよう。(1)背筋をピンと伸ばす(2)両ひじを顔の前で合わせ、そのまま上にあげる、という二つの動作をするだけ。これをしたときに、合わせたひじが鼻より上まであがらなかった人におすすめだ。

 ひじ合わせでは「肩甲骨硬め」に当てはまらなかった筆者(26)だが、手の甲を腰に当てる動作だけでも違和感あり。可動域が広がり、フォームを自然ととれるようになったのは、ストレッチを始めて3日ほど経ってからだった。

「ポイントは30秒行うこと、痛気持ちいいところまで伸ばすこと、そして何より毎日継続することです。同じ時間にこれをやると決めたり、SNSでストレッチ記録をつけると続けやすいと思います」(オガトレさん)

 繰り返す肩こりをラクに解消したいという人々が注目するのが、押すだけのセルフ整体だ。柔道整復師の迫田和也さんの動画「【10秒押すだけ】首こり・肩こりを消す最強のセルフ整体!」では、痛みを感じている場所をマッサージしたり伸ばしたりしない。

「痛みを感じる所の筋肉は伸長固定、痛みの原因となる所は短縮固定という緊張状態にあります。短縮固定している筋肉を伸ばせば、痛みを根本から解消できます」(迫田さん)

 痛みの原因をピンポイントで押すため、即効性も高いという。だが、その分どこを押せばいいのかが難しい。動画では4分弱かけて動きのメカニズムや肩こり状態確認、三つのセルフ整体が解説されている。一番硬い場所を掴み、動画の指示通りに腕などを動かすと、筋肉がじわじわほぐれる感じがあり気持ちいい。

「肩こりを防ぐには、正しい姿勢が不可欠。トリガーポイントを押して体を緩めた後は、背中が丸くならないよう意識して過ごすことが大切です」(同)

(編集部・福井しほ)

AERA 2020年9月21日号より抜粋

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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