──「投票率10%アップ」の署名運動を7月から呼びかけています。

 85人の議員が動き、2カ月で5万7、8千人の署名が集まりました。私が集めた署名では、家族ぐるみのものが多く、若い人も目立っていました。立憲民主党の党員・サポートの人数は超えたことになる。次は共産党の28万人、公明党の44万人、将来は自民党の108万人を目指します。投票率を上げると同時に、野党の人たちが選挙民に飛び込む「どぶ板(選挙運動)」をやろうという狙いがある。選挙のやり方そのものを変える運動です。

──中村さん自身の14回当選の基本である「どぶ板」を、広げようという狙いですね。今の若い人たちの選挙はどうですか?

 選挙は党がやるものという意識が強い。私たちの世代は、選挙は自分でやるもんだと思っていますが、この差が国民を向かない政治になり、「1強」を許しているんじゃないでしょうか。与野党共に。

──「原発ゼロ社会を1日も早く実現」が合流新党の綱領案に盛り込まれたことは、アピールになったと思います。ただ、これに反発して「電力総連」の組織内議員らは合流新党には参加しませんでした。せっかく新党が発足するのに、22人が不参加。「ああ、また分裂か」と、有権者をがっかりさせました。

「分裂」では、ありませんよ。22人の人たちとは、引き続き話し合いをします。「原発ゼロ」は乗り越えることができる政策課題です。次の選挙は「オール野党」で戦いますよ。以前にも枝野さんと話しました。「私もそう思っています」。枝野さんはそう答えました。

(構成/朝日新聞社・菅沼栄一郎)

AERA 2020年9月21日号より抜粋