◎妻の怒りにはプレゼントで記憶をプラスに


夫婦ゲンカが白熱したら、いったんその場を離れて。落ち着いたころに妻が好きなお菓子などを贈りましょう。甘いもの効果で脳の緊張が和らぎ、怒りが収まるだけでなく、ネガティブなケンカの情報が小さなポジティブな記憶に上書きされます。

 また黒川さんからは子育ての方針の立て方について、こんなアドバイスも。

「夫婦が同じ土俵に立って、毎回意見をぶつけあわせなくてもいいと思うんです。例えば『日常の細かいことは私が決めるけど、進路はパパの意見を聞かせてね』『娘のことは私もよくわかるけど、息子の相談はあなたが聞いてあげて』など、各分野で誰が決定権を持つかを決めてしまうのも一つの手です」

 夫婦は敵ではなく、協力し合う同志。家庭内の平和を保ち、思いやりのある夫婦の会話をみせることが、結果的には子どもの将来の教育にも役立つかもしれません。(取材・文/玉居子泰子)

※「AERA with Kids秋号」では花まる学習会代表の高濱正伸先生を特別編集長に迎えて「今の時代に欲しい!『子育ての軸』」を大特集しています。誌面では子育ての軸を決めるにあたって大切な夫婦のコミュニケーション以外にも、ほめ方や叱り方、思春期の子どもへの接し方など具体的に解説しています。

AERA with Kids (アエラ ウィズ キッズ) 2020年 秋号 [雑誌]

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玉居子泰子
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