冷凍餃子も焼いてみた。12個入りの冷凍餃子を無理やり敷き詰めると、餃子の皮が少しはみ出てしまった。だが、ふたが閉まるなら気にする必要はないという。むしろ餃子にぎゅっと圧がかかることで、旨味がいっそう凝縮された気がする。

「餃子のほかに冷凍シューマイも美味しくできます。一方で、小籠包のように蒸す料理は汁が飛んでしまうので不向きなんです」(リロ氏さん)

 煮物なども、ホットサンドメーカーの苦手分野だという。

 次は白身魚のムニエル。専用のシーズニングをかけてホットサンドメーカーに並べ、バターを上にのせてふたをする。焼きすぎるとパサつくため、時々中の様子をのぞいて火が通ったのか確認するのがポイントだ。

 最後に作ったのは、タンドリーチキンならぬ時短ドリーチキン。ポリ袋に手羽元と専用のシーズニングを入れて揉みこんだら、そのままホットサンドメーカーへ。手羽元が分厚いためほかの料理に比べて隙間が気になるが、これもふたが閉まれば大丈夫。ひっくり返す前に余分な油を捨てて、約10分でできあがり。肉がぷりぷりで美味しい。

 ホットサンドメーカーの用途は、想像以上に幅広い。お皿代わりにしてしまえば、洗い物だって減らせる。まだまだ続きそうな巣ごもりライフの、強力なパートナーになるにちがいない。(編集部・福井しほ)

AERA 2020年8月31日号

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福井しほ

福井しほ

大阪生まれ、大阪育ち。

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