今年は多くの地域で例年より短縮されている「夏休み」。夏休みの宿題の定番、「自由研究」も必須のところ、任意提出のところなどさまざまなようです。遠出ができず、家にいる時間が増えた今年だからこそ、親子で「自由研究」を楽しみながらやってみるのはどうでしょう? 「AERA with Kids夏号」ではプロ家庭教師集団「名門指導会」副代表で理科講師の辻義夫先生に自由研究のヒントを教えていただきました!

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 自由研究は「テーマ選び」でつまずいてしまう親子も多いもの。

 辻先生は、「まず、子どもが好きなことや、 日頃不思議に思っていることをテーマにすると、研究の途中で興味を失うこともありません」と話します。

 それでもテーマが見つからないときは?

「テーマが見つからないのなら、とにかくなにかを『集める』のがおすすめです。たとえば家の近所に生えている雑草でもいい。ひたすら集めて、図鑑やネットなどで調べてみる。これを繰り返すことで、本人は植物の種類や違いを知るでしょう。これだけでも大きな収穫です。自由研究でいちばん大切なのは、見栄えではなく 『過程』です。子どもがそこでなにか一つでも得たものがあるのなら、大成功なのです」

 また、学校の教科書や塾のテキストもテーマを見つける宝庫だと辻先生は言います。

「教科書やテキストは自由研究のテーマが数多く掲載されています。ふだん学校や塾の授業で説明を受けていても、しばらくすると忘れてしまうことも多いもの。自由研究で自分で実験したり、調べたりして『本当にこうなるんだ!』と体験することは非常に大切。理解が深まり、知識も定着しますよ」

 以下、辻先生がおススメする自由研究の例を挙げてもらいました。どれも1日で完成できるものばかりです!

(1) くっつく?くっつかない?磁石の実験

 小3の理科で出てくる「磁石」に関する自由研究。アルミホイルやはさみ、硬貨など、 身近にあるさまざまなものを用意して、どんなものが磁石にくっつくか調べてみましょう。コツは、まずは自分で予想をつけてみること。その後で実際に磁石にくっつけて調べてみます。予想と合っていたもの、外れたものなどを表にしてみると自由研究らしくなります。「つくものとつかないものがある」「磁石につくものはどんなもの?」など、疑問を広げながらまとめてみましょう。

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AERA編集部
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