ローソン社長・竹増貞信「新型ウイルスの理不尽さ、一人で抱え込まないで」 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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ローソン社長・竹増貞信「新型ウイルスの理不尽さ、一人で抱え込まないで」

連載「コンビニ百里の道をゆく」

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竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

竹増貞信/2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

野球部員たちに夏の甲子園大会中止を伝える鹿屋中央高の山本信也監督(右)/鹿児島県鹿屋市串良町で (c)朝日新聞社

野球部員たちに夏の甲子園大会中止を伝える鹿屋中央高の山本信也監督(右)/鹿児島県鹿屋市串良町で (c)朝日新聞社

「コンビニ百里の道をゆく」は、50歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

【写真】監督が野球部員たちに夏の甲子園大会中止を伝える様子も

*  *  *
 本来であれば、7月末から東京オリンピックが開催されるはずでした。56年ぶりの東京での五輪開催、とても楽しみにしていましたが、新型コロナウイルスの影響を受けて3月末に2021年夏への延期が正式に決定。出場選手はもちろん、大会に向けての様々な準備も変更を余儀なくされています。

 オリンピック・パラリンピック以外にも影響は出ています。一部代替大会の開催も行われていますが、甲子園やインターハイが中止となり、3年間注いだ努力のやり場を失った生徒さんたちもいます。企業の採用取りやめで志望業界を受けられない就活生の方もいる。この数カ月間、心の中で様々な葛藤があったはずです。

 東大紛争で1969年の東大入試が中止になったことがありました。この時に志望校を変えたことで、何十年経った今でも悔しい気持ちになるというお話を伺ったこともあります。目標に注いだエネルギーが大きいほど、絶望感が強くなるのは当然です。今、ウイルス禍の影響を受けている方たちのショックは想像に余りあります。

 新型ウイルスという理不尽な現実を目の前に、気持ちの整理はなかなかつかないかもしれません。涙が尽きるまで泣いたっていいと思います。その理不尽さに少しずつ折り合いをつけながら、一歩ずつ前に進まれることを願います。

 何より、どれだけ厳しい現実があったとしても、重ねてきた努力は必ず血肉になっています。目標に向かってこれまで頑張ってきた経験や努力は、決して消えるものではありません。

 仲間や先生、そして家族もいます。つらい気持ちは周りの大人や友だちにしっかり吐き出して、一人で抱え込まないでください。この先、学校を卒業して社会に出ても、みなさんのことを見てくれる人は必ずいます。

竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

AERA 2020年8月10日ー17日合併増大号


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竹増貞信(たけます・さだのぶ)/1969年、大阪府生まれ。大阪大学経済学部卒業後、三菱商事に入社。2014年にローソン副社長に就任。16年6月から代表取締役社長

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