新型コロナウイルスによる休校措置から注目度がグンと上がったオンライン教材。家庭での学びをサポートする強い味方として、活用されている方も多いと思います。しかし、スタディサプリ教育AI研究所所長の小宮山利恵子さんによると「たくさんの教材からわが子に合ったものを見つけるのは意外と難しい。便利な側面だけを見ていると、肝心な子どもの学習が定着しないことになりかねない」と話します。「AERA with Kids夏号」(朝日新聞出版)では、子どもに合ったオンライン教材の選び方や取り組む際の注意点について取材しました。

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 動画を使ったわかりやすい解説、ごほうびのゲームや特典、自動採点機能など、オンライン教材は親にとって、子どもの勉強を「管理」しなくて済む便利な機能が多々あります。

 でも、教材を選ぶ際にいちばん大切なのは、利便性よりも「子どもの学習が定着する教材かどうか」だと小宮山さんは言います。それには親の関わりが必須です。

「今は、さまざまな特徴のある教材がたくさん出ています。まずは親がいろんな教材を試してみて、子どもの興味やレベルに合っているものを見極めてあげてください」

 また、いざ学習を始める際も“ほったらかし”は禁物とのこと。

「長期休校中に痛感した人も多いと思いますが、一人で勉強を完結できる子はいません。オンライン教材は便利ですが、本当に身についているかは、スマホに送られてくる進捗状況を見るだけではわからない。できるだけ親がよき伴走者になって一緒に取り組んであげてください」
 
 そもそも、子どもの勉強スタイルやレベルに合ったオンライン教材を見つけるには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。オンライン教材を選ぶコツについて、4つのポイントを小宮山さんに教えてもらいました。

1 解説動画を見比べて決める

解説動画の質がいいかどうかはオンライン教材の要です。無料のお試し期間があればそれを利用して、同じ学年、同じ教科、同じ単元の動画を最低5つは見比べて、まずは親がわかりやすいと思う順にランクをつけましょう。その上で子どもにもどれがいいかを聞いて、親子それぞれの優先順位をすり合わせて選びましょう。

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玉居子泰子
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