都内在住の女性(53)は、「遅い時間は食べないほうがいい」と思い、夕食は抜くようにしていた。ところが、体重は減るどころか増える一方。実は、夕食を食べない代わりに、就寝までナッツやお菓子をつまんでいたのだ。女性は言う。

「自分としては我慢していたつもりだったんですけど、今思えば逆効果でしたね」

 そして体重が84キロになったとき、食生活を変えた。それまで食べていなかった夕食に加え、午前と午後に間食をとることに。1日あたりのエネルギー摂取量は以前より減らしたが、間食を挟むことで空腹を感じることもなかった。

 朝食までに10時間以上の絶食時間を確保するため、夕食を19時に食べて早めに寝ることを心がけた。開始から10日が過ぎたあたりでようやく体重計の数字に変化が表れ、以降、毎朝100グラムずつ減少。2カ月で3キロの減量を達成した。

「時間はかかりましたが、それまでは何をやっても減らなかったから、うれしかったです。間食をとる時間を決めたので、無意識に食べ続けることがなくなりました。朝の目覚めや便通がよくなったのも、思わぬ収穫です」(女性)

(フードジャーナリスト・浅野陽子、編集部・中島晶子、藤井直樹)

AERA  2020年7月20日号より抜粋

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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