「充電器はリビングに置き自分の部屋ではネットをしない、1日の利用時間は1時間以内……。こうしたルールを決め、破ったらペナルティーとしてお風呂の掃除をするなど、親と子がお互い納得した上でネットを使うことが大切です」

 新行内さんは教育の必要性を説く。

「小学校低学年からSNSの使い方や、トラブルを回避しネットを適切に使いこなすネットリテラシーを教える教育が必要。性についても日本では避けて通る傾向があるが、例えば、プライベートゾーンは自分の意思と関係なく人に見せたり触らせたりするものではないなど、性行為に伴うリスクも含め、家や学校で教えることが重要です」

 子どもたちをネットの被害から守る。ネットへの対応は、社会全体の緊急の課題だ。(編集部・野村昌二)

AERA  2020年7月6日号より抜粋

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野村昌二

野村昌二

ニュース週刊誌『AERA』記者。格差、貧困、マイノリティの問題を中心に、ときどきサブカルなども書いています。著書に『ぼくたちクルド人』。大切にしたのは、人が幸せに生きる権利。

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